トルストイ「私に影響を与えた本」年齢別&影響度別リスト

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1891年、ペテルブルグのある出版社が2,000人もの著名な人たちに彼らのお気に入りの本を紹介してもらうという計画を進めていた。

 

トルストイもこの依頼を受け、それに応えた。

 

トルストイはリストを作るのが好きな人だったともいわれているが、ここでも自分が読んで印象に残った本を、人生の各ステージにおける印象に残った本としてリストアップしている。

 

「各ステージ」というのは14歳まで、20歳まで、35歳まで、50歳まで、63歳までの5つで、63歳で終わっているのは当時のトルストイが63歳であったからだ。

 

さらに各年齢層において、「Great(大きな影響)」「Very Great(とても大きな影響)」「Enormous(とてつもなく大きな影響)」とその影響の大きさによって三段階に分けている。

 

必然的にロシア人の手による作品が多くなっているが、ルソーが3冊選ばれていたり、孔子老子まで入っているあたりもトルストイらしい選択になっていて興味深い。

 

 

 

14歳まで

【Great】

アリババと40人の盗賊、カマル・アル・ザマンの物語(千一夜物語より)

プーシキンの詩

 

【Very Great】

黒いめんどりと地下のこびとたちの物語(アントニー・ポゴレリスキー )

 

【Enormous】

ヨセフの物語(創世記より)

ロシア民話:ドブルイニャ・ニキーチッチ、イリヤー・ムーロメツなど

 

14~20歳

【Great】

外套、二人のイワン、ネフスキー大通り(ニコライ・ゴーゴリ

メキシコ征服史(ウィリアム・プレスコット

 

【Very Great】

センチメンタル・ジャーニー(ローレンス・スターン)

新エロイーズ(ジャン=ジャック・ルソー

エヴゲーニイ・オネーギン(アレクサンドル・プーシキン

群盗(フリードリヒ・フォン・シラー

死せる魂(ニコライ・ゴーゴリ

猟人日記イワン・ツルゲーネフ

Polinka Sachs (Aleksandr Druzhinin)

不幸者アントン(ドミトリー・グリゴローヴィチ)

現代の英雄(ミハイル・レールモントフ

 

【Enormous】

山上の垂訓(マタイによる福音書より)

告白(ジャン=ジャック・ルソー

エミール(ジャン=ジャック・ルソー

ヴィイニコライ・ゴーゴリ

デイヴィッド・コパフィールド(チャールズ・ディケンズ

 

20~35歳

【Great】

フョードル・チュッチェフの詩

コルツォフの詩

オデュッセイアイーリアス

アファナーシー・フェートの詩

パイドン、饗宴(プラトン

 

【Very Great】

ヘルマンとドロテーア(ゲーテ

パリのノートルダムヴィクトル・ユーゴー

 

35~50歳

【Great】

エレン・ウッドの小説

ジョージ・エリオットの小説

アントニー・トロロープの小説

 

【Very Great】

オデュッセイアイーリアス

ロシア民話

アナバシス(クセノフォン)

 

【Enormous】

レ・ミゼラブルヴィクトル・ユーゴー

 

50~63歳

【Great】

Discourse on religious subject(セオドア・パーカー)

フレデリック・ウィリアム・ロバートソンの説教

キリスト教の本質(ルートヴィヒ・フォイエルバッハ

 

【Very Great】

創世記

進歩と貧困(ヘンリー・ジョージ)

孔子孟子

 

【Enormous】

ギリシャ語による讃美歌

パンセ(ブレーズ・パスカル

エピクテトス 方広大荘厳経(Rajendralala Mitra)

老子

 

 

 

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