英国の詩人マクミランによる「詩を楽しむためのビギナーズガイド」

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イギリスの詩人アンドリュー・マクミラン(Andrew McMillan)による、「詩の読み方・楽しみ方」について書かれた文章。

 

私はこのマクミランという詩人を知らなかったため調べたところ、まだ若い詩人だがすでに数冊の詩集を出版している一方、マンチェスター・メトロポリタン大学で講師もしているらしい。

 

この記事「A beginner's guide to reading and enjoying poetry」の内容は、英語の詩ばかりに当てはまるものではなく、日本語の詩(おそらく短歌・俳句を含む)を読む場合にも役立ちそうなので、ここに紹介しておきたい。

 

1. 与えられた詩を好きになる必要はありません

詩はしばしばとても奇妙な方法で教えられています - ある詩を示され、これは良いものだ、と教えられるのです。

 

これはナンセンスです。それぞれの好みに合う詩人や詩があります。もしその詩が好きになれなければ、それでいいのです。別の詩人を見つけましょう。

 

そのためにアンソロジーとして編纂された詩集は最適です。あなたにとって詩をめぐる旅のとてもいい出発点となるでしょう。

 

2. 音読しましょう

詩はページ上にあるものではなく、空気のように感じるものです。 あなたが家の周りを歩くように、自分自身に向かってそれを声に出して読み聞かせてください。

 

理解が進み、言葉のリズムが違った形であなたを動かすのを感じるでしょう。たとえ何が起こっているのかを完全にわかっていなくても、そう感じるはずです。

 

3. 謎解きをしようとしない

これは学校での詩と出会い方が影響してしまうもう一つの問題です。詩というのは回答を求める謎解きではないのです。

 

とてもわかりやすく話しかけてくれる詩があります。単にその言葉を通してあなたを感動させる詩もあります。あなたを困惑させながらも、興味をそそられる他人のように、近づいてみたくなる詩もあります。

 

詩は格闘しなくてはいけない問題ではありません。詩というものは、何かしら大きなものについて語るやり方として、ある小さなことを表しているものなのです。

 

詩は、あなたが苦労して修復しなくてはいけないガラスの割れた板ではありません。詩は一つの窓、あなたに外を見てほしいと願い、あなたに何かを示そうとしている窓なのです。

 

4. あなた自身で詩を書いてみる

詩を理解する一番の方法は、自分で書くことです。

 

あなたの話し方、あなたが住んでいる通り、あなたが生きてきた人生は、他のものと同じく詩になる価値があります。

 

自分の書いたものを探求し始めれば、他の人の詩をよりよく読み、理解することができるようになるでしょう。

 

 

 

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